地震での避難に必要な持ち物リスト。最低限用意したいものを詳しく解説
2023.08.16防災のこと地震によって自宅が危険な状態になった場合、安全な場所への避難が必要です。災害発生時、混乱した状況下でも必要なものを持って速やかに避難できるよう、日頃から避難用の持ち物を準備しておきたいですね。
今回は、地震での避難にどのような持ち物があるとよいか、詳しくご紹介します。赤ちゃんや高齢者がいる家庭、ペットがいる場合などケース別の注意点や避難に適した服装についてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
目次
高性能マスク「AIR M1」は「微粒子を99%カット」とブロック性能が高いのが特徴です。
日本唯一の繊維学部を持つ信州大学と共同開発した、ナノテク繊維素材「NafiaS®(ナフィアス)」をフィルターに使用。フィルターの重さは従来の1/100以下、厚みは1/200以下を実現しました。つけ心地が軽く、睡眠時間にマスクを着用してもストレスを感じにくいでしょう。極細繊維を使ったフィルターは呼吸がしやすいといったメリットもあります。実際に使用した方の中で9割以上が、従来のマスクとの違いを実感しています。ぜひ「AIR M1」をお試しください。
大規模な地震が引き起こす停電・断水・交通障害
東日本大震災や熊本地震など、日本各地で起きている大規模な地震。電気やガス、水道など生活の基盤であるインフラ設備が使えない状態は、さまざまな不便を強いられるだけでなく、状況によっては命の危険にもさらされるでしょう。地割れや建物の崩壊によって、車や電車が使えないといった交通障害も起こる可能性があります。
避難グッズを揃えるときは、このような災害状況も想定して必要なものを用意しておくことが重要です。自分や家族、ペットの命を守るためにも、日頃から備えておきましょう。
地震で避難するときに最低限用意しておきたい持ち物
地震で避難する際に、最低限用意しておきたい持ち物を一覧にしてご紹介します。
上記の主な持ち物について、種類や注意点をご紹介します。
水・食料
飲料水の必要な量は、年齢や体重、季節によって変わりますが、1人当たり1日3リットルが目安と言われています。持ち出し用に3日分を用意するのが理想ですが、持ち運びに支障が出るなど難しい場合は最低1日分を確保しましょう。500mlペットボトルなど、小分けで用意すると衛生管理がしやすく、避難所での持ち運びにも便利です。
食料は、調理や温める必要がなく、ライフラインが断たれた状況でも手軽に空腹を満たせるものを選びます。お湯が必要なインスタント食品やアルファ米、レトルト食品などは自宅ストック用に回し、持ち出し用には非常食用のパンやお菓子を用意するのがおすすめです。夏場の熱中症対策に、梅干しや塩分補給タブレットなどを用意しておくのも一案でしょう。普段よく食べるもののなかから、非常食に適したものを考えてみてはいかがでしょうか。
携帯トイレ
地震によって下水管が壊れた場合や断水時は、水洗トイレが使えなくなるため、家族の人数にあわせたトイレ対策が必要です。かさばらない携帯トイレは、持ち運びに便利で、100円ショップなど身近な場所で入手できます。ポリ袋と凝固剤がセットになっており、そのまま用を足したり、便座に取り付けて使うものが一般的です。
携帯トイレと似ているものに、簡易トイレがあります。こちらは、組み立てると便座の付いた箱ができ、周囲に仕切りを立てればどこにでも設置できます。窓に目隠しを付ければ車の中で使うことも可能です。便座付きの箱だけで販売されていたり、凝固剤も付属していたりと商品によって内容が異なるので、目的に適しているか購入前によく確認しておきましょう。
ラジオ
地震発生時の情報収集には、テレビ、ラジオ、スマートフォンの3つが使えます。このうちラジオは、充電式や電池式のタイプなら停電中も使え、インターネットが使用できない状況でも情報を得ることができるでしょう。
また、災害発生直後の混乱している状況では、インターネット上にさまざまな情報が飛び交いますが、ラジオなら信用できる情報が得られます。災害状況や救助の情報なども入手でき、的確な行動や選択につながるでしょう。ラジオ機器によって対応している周波数が異なるため、事前によく確認して選ぶのをおすすめします。
モバイルバッテリー
連絡手段や情報収集、簡易的なライトなど、災害時にさまざまなシーンで使えるスマートフォン。その機能を活かすためにも、避難時に充電ができるような対策が必要です。スマートフォンの充電対策グッズは、充電式や乾電池式など、給電方法で種類が別れているほか、商品によってバッテリー容量や充電スピードも異なります。
一般的に充電できる容量が大きくなるほど、モバイルバッテリー本体も大きく、重くなります。持ち出し品として適しているかどうか、他の持ち物とのバランスも考えて選びましょう。
イヤホン
ラジオやスマートフォンとあわせて使うイヤホンは、多くの人が利用する避難所で周囲への音漏れを防ぐために必須でしょう。避難が長引くと、プライバシーのない生活にストレスを感じる場合もありますが、イヤホンがあればいつでも好きな音楽を聞いたり動画を見たりして、気分転換をすることもできます。ワイヤレスのイヤホンは充電が必要なため、災害時には有線イヤホンが適しているでしょう。
懐中電灯
懐中電灯は、できれば家族人数分を用意しておきましょう。ヘッドライトや首から下げるタイプのものなら、両手が使えて便利です。ラジオ一体型など多機能の懐中電灯や、持ち歩きに便利なペン型ライトなどさまざまな種類があるので、用途にあったものを選びましょう。
貴重品
印鑑、通帳、身分証明証や保険証のコピーなど、公的機関の手続きに必要なものを用意します。過去の大震災では、停電中の買い物が現金支払いのみだったケースも見られ、持ち出し用リュックに現金も入れておくと安心でしょう。小銭があれば、公衆電話を使うこともできます。家族などの連絡先リストも、いっしょに入れておきましょう。
救急用品・医薬品
割れたガラスや飛び出た釘、鋭い瓦礫など、地震が起きるとケガをする危険性が高まります。応急手当に使えるガーゼや絆創膏、衛生管理のための使い捨て手袋などを用意しておきましょう。普段飲んでいる持病の薬も、忘れずに持ち出し品に入れておきます。
避難所はさまざまな人が利用するため、感染症にかかるリスクにも考慮して対策グッズを揃えておくことが大切です。非常時の不安定な医療体制のなかでは、十分な治療が受けられるとは限らないため、感染対策をして体調を崩さないようにしましょう。
手指消毒用アルコールや除菌シートなどのほか、ウイルスをブロックする防護性の高いマスクを用意するのがおすすめです。
高いブロック機能をもつ「AIR M1(エアーエムワン)」は、信州大学と共同開発した極細繊維「NafiaS®(ナフィアス)」をフィルターに採用。微小粒子捕集効率99%と防護性に優れながら、フィルターの厚みを従来の1/200以下に抑えており、通気性が非常に高いことが特長です。息苦しさや蒸れを感じにくく、軽いつけ心地のため長時間つけていても疲れを感じにくいでしょう。
実際に使用した方の90%以上が、従来のマスクとの違いを実感しています。この機会にぜひ「AIR M1」をお試しください。
生活用品
断水を想定して、体を拭くウェットシートや水のいらないシャンプー、マウスウォッシュなど必要なものを用意しておきましょう。ポリ袋はゴミをまとめるほか、紙皿に被せて食事をすることで洗い物を減らしたり、手にはめて手袋代わりに使えたりと、災害時にさまざまな用途で使えます。
また災害時に関係機関の連絡先をメモしておいたり、避難所に書き置きを残したりするときのため、ペンとノートがあるとよいでしょう。
防寒具
東日本大震災では、救助を待つ間に低体温症で命を落とした方が少なくありません。避難所に備蓄されている毛布や防寒具が、避難人数に対して十分でないケースも各所で見られました。そのため、各自で避難用リュックに防寒具を用意しておくことが大切です。
避難の持ち出し用には、かさばらないアルミブランケットがおすすめです。また、防災ずきんは頭を守り、保温にも役立ちます。床に敷くマットがあれば、底冷えを防ぐことができるでしょう。
地震で避難する際の必需品は、季節によって変わります。地域によっても違いが大きく、温暖な気候の地域では夏の暑さ対策が重要となる場合もあるでしょう。
災害用ホイッスル
建物に閉じ込められたり、避難の移動中にケガをしたりして動けなくなることも考えられます。周りの助けが必要な事態に陥ったとき、災害用ホイッスルがあれば大声を出さなくても周囲に知らせることができます。
遠くに届きやすい高音が出るものや大音量のものなど、さまざまなタイプがあるので、自分にあったものを用意しましょう。防災ホイッスルを持っていることが周囲の目に留まれば、犯罪の抑止力にもなります。あえて目立つデザインを選ぶのもよいでしょう。
(参考:首相官邸『災害に対するご家庭での備え~これだけは準備しておこう!~』)
性別や家族構成によって異なる避難時の持ち物
避難するときの持ち物は、性別や家族構成にあわせて用意することがポイントです。家庭内に赤ちゃんや子どもがいる場合、高齢者がいる場合などケース別に避難時の持ち物についてご紹介します。
女性の場合
女性は、避難用リュックに生理用品と中身の見えないポリ袋を用意しておきましょう。避難所には仕切りなどがない場合もあり、プライバシーのない空間で着替えに困ったという女性の声もありました。体をすっぽりと覆えるポンチョなどがあると、着替え時に役立つでしょう。
下着などは着替えを十分に用意しておくと安心です。その際、パッド付きのキャミソールなどを選ぶと荷物を減らすことができるでしょう。
赤ちゃんや子どものいる家庭の場合
家庭に赤ちゃんや子どもがいる場合は、ミルク用品や離乳食などが必要です。液体ミルクは調乳の手間がなく、常温のまま哺乳瓶に移して与えられます。折りたたみ式の使い捨て哺乳瓶など、赤ちゃん用のトラベルグッズには災害時にも役立つグッズがあるため、参考にするとよいでしょう。母乳の場合は、授乳ケープが必要です。
おむつやおしり拭き、衛生用品も忘れずに用意します。避難所で遊べるように、折り紙やシールブックなど子どもの好きなものを持ち物に加えてもよいでしょう。
赤ちゃんや子どもがいる家庭では、自宅が安全な状態であれば在宅避難を考える場合も多いでしょう。停電や断水が起きても不便がないように、持ち出し品に加えて自宅保管用に十分な備えをしておくと安心です。
高齢者のいる家庭の場合
カップ入りの介護食など、高齢者が食べられるものを用意します。好みに合ったものや、食べ慣れた味付けのものがよいでしょう。持病の薬のほか、かかりつけの医療機関の連絡先やお薬手帳なども用意しておきます。
人工呼吸器など、電気が必要な医療機器を使用している場合は、停電時の対策を考えておきましょう。外部バッテリーが充電されているかや、災害時の対処方法など確認しておきます。
ペットがいる場合
ペットフードや水は、5日分を目安に準備しましょう。リードやケージも必要です。迷子対策のため、首輪などに取り付けられる飼い主の連絡先を記載した名札を用意しましょう。万が一、迷子になった場合に備えて、ペットの写真を用意しておくと、周囲に尋ねるときに役立ちます。
ペットがいる場合は、避難所で周りに迷惑をかけないよう、日頃のしつけが大切です。ケージに入ることに慣れさせたり、排泄の管理ができるようにしておきましょう。
自治体によって、避難所でのペットの受け入れや居場所の区分けは異なります。避難所でのペットの対応について、地域の情報を確認しておきましょう。
【自宅保管用】避難が長期化したときに役立つグッズ
緊急時の持ち出し用のほかに、地震による避難が長期化した場合を想定した備えも必要です。家族構成にあわせて、十分な量を自宅にストックしておきましょう。
在宅避難以外に、避難所を利用する場合も状況が落ち着いてから自宅に取りに戻ることを考えて備蓄しておきます。
調理器具
ライフラインが断たれた状況でも調理ができるよう、カセットコンロとガスボンベを用意しましょう。沸かした湯にタオルを浸して体を拭いたり、赤ちゃんが使うものを煮沸消毒したりと、調理以外にもさまざまな場面で役立ちます。
カセットコンロとあわせて用意しておくと便利なキッチングッズとして、洗い物を減らせる耐熱ポリ袋やクッキングシートが挙げられます。耐熱ポリ袋を使えば湯煎調理が可能で、袋の中に米と水を入れてご飯を炊くことも可能です。クッキングシートは、フライパンの上に敷くと調理時のこびりつきを防ぐのに役立つでしょう。アルミホイルでも代用できます。
軍手・粘着テープ
地震によって割れたガラスなどを片付けたり、補修するためのものが必要です。ほうきやちりとりなら停電中も使え、割れたガラスなどを片付けるのに役立つでしょう。手をケガしないように、軍手など手袋も必要です。
粘着テープは、靴の補修やスリッパの底の補強に使えるほか、ダンボールで間仕切りを作るなど、身の回りにあるもので必要なグッズを手作りするときにも活躍します。
給水袋・ウォータータンク
給水車からの配給をもらうために、給水袋やウォータータンクがあるとよいでしょう。給水袋のなかには、紐を通して背中に背負えるものや取っ手付きのものもあります。持ち運び用に、台車を用意するのもよいでしょう。
寝袋やマット
数日の避難であれば、簡易的な寝具で我慢できるかもしれませんが、長期的に続くと寝不足や疲れがとれないなど、さまざまな体の不調を引き起こしかねません。寝袋やマットなど、なるべく快適に眠れるような寝具を用意しておくとよいでしょう。
家族やペットの事情から車での避難生活を考えている方は、寝具を車に保管しておくのも一案です。車窓に取り付けるカーテンやシェードがあるとプライバシーを守るのに役立つでしょう。
避難するときに身の安全を守る「服装」とは
地震での避難は、釘の飛び出した瓦礫や、割れたガラスが散乱しているなかを移動することも想定されます。また、余震によって物が落下してくることも考えられるでしょう。地震で避難をするときは、ヘルメットなど頭を守るグッズが役立ちます。帽子型ヘルメットや、帽子に取り付けられるインナーキャップなどもあるため、自分にあったものを選ぶとよいでしょう。
靴は、丈夫な靴底の登山靴や安全靴などが適しています。避難中のケガ予防のため、夏場でも長袖・長ズボンを着用し、手袋をつけましょう。
災害救助に役立つアイテムとは
災害救助グッズには、次のようなものがあります。
・消火器 ・おの ・ハンマー ・ジャッキ ・スコップ ・バール ・防水シート ・のこぎり |
大規模な地震が起きた場合、国の機関による救助では間に合わないことも考えられます。そのような事態を想定して、自治会で災害救助グッズを共有場所に設置しているケースもあり、対策方法の一つとして参考にできるでしょう。
例えば、マンションに住んでいる場合は、同じ建物の住民など関係者で相談して、マンション内に災害救助グッズを用意しておくのも一案です。
また、救助用グッズは用意するだけでなく、使い方について知っておくことも大切です。いざというときに役立てるため、さまざまな場面を想定して使い方を確認しておきましょう。
用意した持ち物を災害時に活かすためのポイント
用意した持ち物を、実際の災害時に活かすための3つのポイントをご紹介します。
<ポイント1>家族で情報共有する
災害用の持ち出し袋や備蓄品がしまってある場所について、家族で共有しておきましょう。地震など災害が起きたときに、家に誰がいても持ち出せるようにしておくことが大切です。どこにどのような持ち物があるかや、防災グッズの使い方についても家族全員で知っておくと安心でしょう。
<ポイント2>ローリングストックで管理する
賞味期限切れなどを防ぐために、食料はローリングストックで管理するのがおすすめです。ローリングストックとは、日常的に食べるものを多めにストックし、食べたらその分を買い足すことで、一定量の備蓄を保ちながらストック食品を循環させる方法です。
賞味期限までに食べるようにすれば食材も無駄にならず、普段の買い物のついでに防災対策ができるので手間も最小限で済むでしょう。
(参考:農林水産省『災害時に備えた食品ストックガイド』)
<ポイント3>定期的な点検や持ち物の見直しをする
防災用に用意した持ち物を長年放っておくと、食品の賞味期限切れ以外にも、電池の液漏れやウェットシートが乾くなど、経年劣化により使えなくなる場合があります。また、子どもの成長によって必要な持ち物が変化する場合も考えられるでしょう。
持ち出し用グッズや備蓄品は定期的に確認し、必要に応じてアイテムを入れ替えるなどして見直すようにしましょう。
日頃からできる4つの地震対策
最後に、日頃からできる地震対策をご紹介します。
<対策1>ガソリンは常に満タンを心がける
東日本大震災では、石油基地などの操業停止で深刻な燃料不足が続きました。日頃の備えとして、車はガソリンのメーターが半分になったら給油するなど、なるべく満タンにしておくことが大切です。
<対策2>日頃から水を貯めておく
断水に備えて、生活の中で水を貯めておく習慣を作っておくとよいでしょう。風呂に水を張っておいたり、水道水を入れたポリタンクを保管するほか、屋外に雨水タンクを設置する方法もあります。
<対策3>家具は転倒防止のために固定する
大規模な地震が起こると、家具は倒れるだけでなく、飛び出すこともあります。家具や家電は、転倒防止グッズなどをつかってしっかり固定しましょう。ガラス部分には飛散防止フィルムを貼ります。
寝室に大きな家具をおいている場合は、家具の下敷きにならないように家具やベッドの配置を見直しましょう。
<対策4>防災知識を高める
住んでいる場所の周辺にはどのような危険が潜んでいるか知っておくことで、いざというときの的確な行動につながります。ハザードマップを確認するほか、地域の防災訓練に参加し、情報収集をしておくとよいでしょう。
家族で緊急時について話し合っておくことも大切です。外出時に地震が起きたらどうするかなど、連絡方法や集合場所について決めておきましょう。
地震で避難するときに必要な持ち物を揃えよう!
地震で避難するときの持ち物は、性別や家族構成のほか、地域や季節によっても必要なものが異なります。最低限の用意としてどのようなものがあるとよいか、被災者の体験談も参考にしながら自分の場合に置き換えて考えてみましょう。持ち物の準備とあわせて、家族との話し合いや情報収集を行い、いざというときに備えられるとよいですね。